2020年10月15日

クレジットカード現金化を行うと自己破産時にどのような影響を受けるのか

投稿者: kashi911.com

クレジットカード現金化を行うと自己破産そのものが出来ないという誤った情報が一部で囁かれています。

しかし、自己破産を弁護士から勧められないことは事実であって、他の債務整理方法が提案されることは確かです。

では、クレジットカード現金化により自己破産を選択しづらくなる理由はどこにあるのでしょうか。

クレジットカード現金化は破産法で定められた免責不許可事由に該当する

クレジットカード現金化を行うと、破産法第252条で定められた免責不許可事由に該当することから、弁護士として自己破産を選択することを勧めにくい状況となります。

勘違いしている人が多いですが、クレジットカード現金化を行っていても自己破産宣告そのものは認められます。

しかし、自己破産申し立てと同時に行われる破産免責申し立てに関して、破産免責不許可事由に該当するという理由で不許可となる例が少なくありません。

本人申し立てによる自己破産ならば、結果がどうあれ最終的には個人で行ったことですから誰にも文句を言えません。

ところが、弁護士へ代理人として委任していた場合には、破産宣告だけ行っても破産免責が認められなければ借金返済義務が残ってしまい弁護士としても着手金のみで成功報酬を受け取れないという問題が生まれます。

このため、弁護士の立場では他に選択肢が無い場合を除いて免責不許可事由に該当するクレジットカード現金化を行った履歴があるなら自己破産は勧められないわけです。

クレジットカード現金化を行うと自己破産しづらいだけ

クレジットカード現金化を行うと、債権者を騙して借金を更に増やしたという扱いとなるので、自己破産宣告を行うことで借金総額は確定しますが破産免責を受けにくくなります。

破産宣告はあくまでも債権額を確定させるものであって、実際には破産宣告後も債務は残る点を忘れてはなりません。

破産免責決定により免除されるのは、借金返済義務であって任意での返済を後日行うことまでは禁止されていないわけです。

このため、自己破産申し立てにより破産宣告が行われても破産免責決定が不許可となれば、債権額が確定された状態だけが残ります。

一見するとメリットがなさそうに見えますが、破産宣告が行われると届け出された債権に関しては債権者側で貸し倒れ処理を行えるので税制面での優遇が受けられます。

他の債務整理方法での借金問題解決が難しければ、自己破産申し立てにより運良く破産免責決定が裁判所による裁量免責により得られたらラッキーという程度のものです。

裁量免責を狙って破産管財事件として申し立てを行う

破産免責不許可事由に該当するクレジットカード現金化は、裁判所へ債権を届け出る時に正直に申告した上で、破産管財事件としての申し立てを行う方法があります。

弁護士へ代理人として自己破産申し立てを委任し、破産管財事件として破産管財人が必要な簡略化していない手続きを行うと、場合により裁量免責による破産免責決定を受けられる可能性があります。

なぜなら、自己破産には目ぼしい資産がない時に個人が行う破産同時廃止事件と、破産管財人を選任して破産管財事件として行う方法があり破産管財事件は申し立て者本人の更生状況を確認できるからです。

破産管財人として裁判所から選任される弁護士は、多くの場合で申し立てを行う弁護士となることが多く破産財団が解散するまでの6ヶ月から12ヶ月程度の期間を経過報告した上で破産財団が解散して破産免責決定が裁量免責により行われる可能性が増えます。

クレジットカード現金化を行った事実は裁判所へ隠すことが難しい

クレジットカード現金化を行った事実を裁判所へ隠したまま自己破産手続きを行えば、破産免責決定を受けられると考える人がいるはずです。

実際にクレジットカード現金化を行っていたにも関わらず、自己破産申し立てを認められて裁量免責により破産免責決定を受けられても、後日破産免責決定の取り消しが行われることがあります。

官報を1ヶ月分程度閲覧すると分かるように、裁判所が破産免責決定を行った後であってもクレジットカード会社からの申し立てがあれば、遡って破産免責決定の取り消しを行えます。

クレジットカード現金化業者を行った取引の中で、商品買取方式による現金化は他の利用者が自己破産申し立てを行うことで芋づる式にクレジットカード会社が現金化の事実を知ることがあるわけです。

キャッシュバック方式を使ったクレジットカード現金化ならば、具体的な現物商品名が確定しないので裁判所がクレジットカード現金化の事実を知ることは難しいでしょう。

このため、クレジットカード現金化業者次第で現金化を行った事実が後からバレてしまう例がある点に注意しなければなりません。

クレジットカード現金化での自己破産についてのまとめ

クレジットカード現金化を行った場合には、自己破産申し立てを行い破産宣告を受けることはできても、裁量免責を受けられない限りは破産免責決定が不許可となります。

破産宣告を受けることで債権者は債権を損失処理できるので取り立てが厳しくなくなるという状況は生まれますが、借金返済義務は破産免責決定を受けられない限り残り続けます。

このため、クレジットカード現金化を行うと裁量免責狙いで破産管財事件として自己破産申し立てを行えますが、必ずしも破産免責決定が受けられるとは限らない点に注意しなければなりません。